ゆとりが叫ぶFuck the World

アラサーゆとり世代が映画、音楽、ゲームなど自分が今まで接してきたもの通じて感じたことを残す記録

カーター(2022/Netflix) 2時間みっちりアクション、あれやこれや色々混ぜた怪作【ネタバレ】

お盆に入り仕事もまとまった休暇で時間が余っている中、コロナ感染拡大(一体何波目なんだ)という状況と家庭の事情が重なり最近はめっきり劇場公開の作品を見に行けていないこの頃。

となると家で映画を見るのは配信中心になりがち。

ということで最近追加されたカーターを見ました。



【あらすじ】

世界的に殺人ウイルスが流行。

その治療薬の糸口としてある博士と感染して唯一復活したその娘が治療薬開発のため研究所に向かう途中で行方不明に。

一方あるモーテルに突入を準備するグループが、突入をするとそこには記憶喪失の男と血まみれの部屋。男は状況がわからないまま囲まれるが、グループの男に映像を見せられる。そこには博士を拉致し映像を収録する男の姿が。

一体記憶を失った男は何者なのか、そして治療薬を巡る北、南朝鮮、そしてアメリカの思惑が交差するノンストップアクション映画

 

とここまであらすじを書くと、記憶がなくなった男、そしてそれぞれの国の思惑が交差するスパイアクションなのか。

そしてどうせ記憶が消えていた男はめちゃくちゃ強い殺人マシーンなんだろうなとなんとなく予想はできていた。

そしてその予想は概ね予想通りだったが話が進むごとにどんどんごった煮のジャンル進行、どうでもいいストーリー、見てて疲れるアクションで正直途中からどうでも面白いとは思えなかった。

 

最初ニュース番組でウイルスの現状が流れる。

かかった人間は何日か後に死ぬ、その間は驚異的な運動能力、凶暴性を発揮するとかなんとか。そしてかかって生存した人間は韓国に一人という情報。

それを見たときにそうか主人公の一人はウイルスにかかり唯一生き残り、ウイルスから回復はするが驚異的な運動能力はそのまま残り続ける。そして治療薬としての有用性を各国から狙われながら記憶喪失の原因、なくなった記憶を辿って行くというストーリーかと思っていた。

何も覚えていない主人公は自身の驚異的な運動能力、戦闘能力に戸惑いながらもバッタバッタと追手を倒していく的な、自分には自分にも知らない力が眠っていた的な作品だと勝手に想像してました。

まったく違いました。カーター君はちゃんと訓練を積んだ強い人、そしてなんかCIAや北、南からも顔を知られているような超有名人みたいです。

正直ここらへんの話は全く引き込まれなかった、CIAがカーターを見てお前はシリアで死んだはずとか言ったり、北では英雄的な人間だとか言ったり、誰が正しいの的な話をしたいのでしょうが正直どうでも良かった、で多分結局作中ではCIAとの関わりなどは一切明かされていないような気がするし(自分が見落としてたらすいません。)

 

とあまりどうでもいいストーリなのですが、序盤のゲーム感やツッコミどころが多い。

まず最序盤の見せ場ヤクザとの戦い。逃げるために隣のビルに行くとどうやらヤクザがたむろする風呂場らしい。そこで長いこと戦うか戦わないかで焦らして、裸のねーちゃんが謎に銃を拾いカーターに向けたと思ったら急に戦闘開始。この間が意味がわからなかったし、なんで戦うのかと。まぁアクション映画なんでそういった野暮なツッコミはなしにして。そこから長回し風のアクション開始。刃物主体の戦いでちゃんと指している感や、出血などの描写も隠さず行い好印象、そして何よりも殺意が高いアクションでこれは期待できるぞと思っているとある違和感に気づく。

あれカメラめっちゃ動くな、戦う場所がどんどん動いてそれを背中越しに追っていったり、天井から撮ってみたり、カットなしで進む戦闘。

おそらくCGとか実写をつなぎ合わせてあたかも一連の流れのようにしているんだろうけどなんか違和感があるのと、見てて疲れる。

とこの違和感はずっと続いてこの作品の目玉でもあると思うんですがアクションが始まると結構な長さでノンストップなんですよね。サービス精神満載といえばそうなのですが2時間の殆どがアクション、そしてあいだのストーリはそこまで興味深いものではないのでメリハリが無いというか、またアクションパートだというくらいにしか思えず。確かにお金がかかっていそうですごいアクションなのですがあまり自分には刺さらなかった。

 

そのアクション自体も、最初の刃物主体の風呂場戦闘などは良かった。それ以外バイクの上でのアグレッシブな戦い、吊橋の戦いなどあったが正直あまり目新しさはなかったかなと。

ジョン・ウィックシリーズのほうがここでこれを使ってこんなアクションをというロケーションとその場にあるもの、見たことないアクションについては目新しさがあったような。(あれもあれでアクション見るのは疲れるが)

 

とここまでアクションについては一定のクオリティーがあるものの疲れるし、そこまで目新しさもなかった。そんなふーんという作品に作中新たな風が吹き荒れる、急にゾンビものに変わるのだ。

まじかここからゾンビものかよ、このアクションでVSゾンビはそれはそれで楽しんじゃねえかと思ったのですが、結局走ってくる暴徒というくらいの扱いでほんとに雑魚キャラ的な扱い。

やることといえば主人公、その他が銃で撃つだけ、ちょっと取っ組み合いするだけくらい。

前半人間とのアクションで、後半ガッツリアグレッシブゾンビものでも良かったのに、なんでこの要素を入れたのか。

で、なんやかんやあって北朝鮮でのラスボスとの戦闘になるが、最後はVSヘリという構造で生身というよりはちょっと大味な戦闘だったかなと言う感じ。

どうせなら最後はバリバリに格闘アクションをしてほしかったような。まあこの辺興味が薄れててあんまり真剣に見てない

 

まとめ

ここまで書きましたがアクション見たいならつまらない映画ではないと思う。

けどカメラがグワングワン動いたり、1アクションシーンが長めなので疲れる人は疲れるかなと。

そして全体のストーリも全て消化しているわけではないのでなんだかなーといった感じ。そこまで興味を引くストーリーでもないですし。

暇なときに酒でも飲みながらおーすげーという感じで見るくらいがいいのかも、下手すれば酔うけど。